格闘技

サバットとキックボクシングの特徴とは?

今回はサバットとキックボクシングの特徴について解説していこうと思います。

サバットと聞いても知らない方が多いですよね。

日本では認知度がかなり低いと思います。

格闘技に興味がない人にとっては、見た目でサバットとキックボクシングの違いに気が付く人はあまりいないんじゃないかと思います。

パンチ、キックで戦う立ち技の格闘技という点においては同じに見えることでしょう。

それではサバットとキックボクシングの特徴について解説していきます。

 

サバットとキックボクシングの特徴は?


サバットの認知度は低いとはいえ、こうして世界で活躍している方々もいます。

日本人がこうしてメダルを取れる位置にいる、というのはとても喜ばしいことですよね。

この記事から少しでもサバットについて知る人たちが増えればと思います。

サバットの特徴ですが、

まずは靴を履いて戦うということでしょう。

その靴を武器とし、つま先で蹴るのです。

サバット専用シューズというものがあります。

その靴の特徴として、つま先が固く作られています。

つまりその固い部分を使い、相手にダメージを与えるという戦い方になります。

 

サバットの特徴は靴で蹴ること

サバットとはフランス語で靴の意味です。

ボックスフランセーズ(フランス式ボクシング)と呼ばれています。

ここでサバットの有名人をあげておくと、アーネスト・ホーストとジェラルド・ゴルドーという人物が挙げられます。

アーネスト・ホーストを知っている方は多いのではないでしょうか。

ホーストはK-1 GRAND PRIX で四度の最多優勝記録を持ち、技術の高さからミスターパーフェクトと呼ばれた、とても有名な選手です。

そのホーストはサバットでも優勝しており、それが初の世界タイトルとなりました。

この有名人がいるにも関わらず、サバットは本当に知られていません。

日本で人気が出ないのはなぜでしょうね。

さてここで少し歴史の話を。

サバットは200年以上の歴史があるようで、紳士の護身術として広まりました。

当時のフランスでは靴にナイフを仕込む者が多かったらしく、その名残からか試合で相手の蹴りを脛で受けるとポイントを取られるという、非常にやりづらいルールが存在します。

蹴りを脛で受けるというスタイルに慣れている人は対応するのは大変ですね。

 

キックボクシングは日本発祥の打撃格闘技

まず驚くのはキックボクシングが日本で生まれた、ということではないでしょうか。

野口修という人が、ムエタイの試合ルールを元に考案したそうです。

何度も言いますが、キックボクシングは、日本で独自に開発された格闘技の一つです。

開発した目的がアジア地区で最強とされるムエタイに対抗するためという、なんともドラマを感じさせる内容となっています。

発生年は1966年とされていて、設立までの経緯で非常に興味深い内容も存在します。

野口修は「空手対ムエタイ」の興行の可能性を感じて、それを相談した相手が大山倍達だったという、ここもドラマティックな展開ですね。

大山道場(のちの極真会館)からの三名がバンコクに出向き、「空手対ムエタイ」の交流戦が行われました。

結果は二勝一敗で大山道場が勝ち越します。

本場のムエタイと戦って、日本人(大山空手)が勝ち越すその結果に驚きですよね。

簡単にまとめると、こういった試合でムエタイを研究した経緯があり、キックボクシングを開発したということになります。

 

サバットとキックボクシングの試合に違いはある?

サバットとキックボクシングの試合について話していきます。

まずサバットですが、前述したとおり、靴を履いて戦う格闘技ですから、その時点でキックボクシングと差がありますね。

靴を武器として使うので、相手に与えるダメージも違うものとなってきます。

蹴りを突き刺すようなイメージでしょうか。

それとは対照的に、キックボクシングでは素足で蹴りますから、つま先蹴りよりも、足の甲、もしくは脛などを当てることが多いようです。

このように蹴りについてだけでも細かい差があります。

他のルールも違いはたくさんあるようですので解説していきます。

 

サバットの試合は二種類ある

コンバとアソーと言われるものが存在しています。

「コンバ」とは、KOで倒すことを目的とするフルコンタクト形式の試合です。

「アソー」とは、ライトコンタクトの試合形式で、 相手に大きなダメージを与えないように的確な攻撃でポイントによる判定で勝敗を競う、技術、スピード重視の試合です。

サバットの攻撃の特徴として

  1. 肘、膝による打撃が禁止されていること
  2. 背面への足による打撃が許されていること(背骨への攻撃は禁止、手による攻撃も禁止)
  3. 膝正面など関節部への打撃が許されていること

こういったルールが存在します。

この関節部の打撃が許されている点ですが、なぜサバットは許されているのでしょうか。

基本的に関節部への打撃は禁止されていることが多いです。

それはつまり危険だからですよね。

相手の蹴りをストップさせる程度の蹴りであれば問題ありませんが、強力な蹴りを受けた場合、膝を故障する可能性があります。

選手生命にも関わってくるほどに非常に危険な技だと思います。

それとは対照的に、肘・膝の攻撃は禁止というルールとなっています。

個人的なサバットの試合のイメージとして、中、長距離の間合いで戦うことが多くなるのかな、といった印象です。

 

キックボクシングの試合は肘と膝あり

基本のルールとして、両手両足の拳、足、肘、膝を使うことが可能です。

パンチとして

  1. ジャブ
  2. フック
  3. アッパー
  4. ストレート
  5. バックブロー
  6. 肘打ち

蹴りとして

  1. ローキック
  2. ハイキック
  3. ミドルキック
  4. バックキック
  5. サイドキック
  6. 前蹴り
  7. 膝蹴り

このような技が可能です。

サバットと違う点は肘・膝が使えるということですので、戦い方や、間合いが変わってくると思います。

また相手を倒す事が目的ですので、サバットのアソーのように、大きなダメージを与えてはいけないといった制限がありません。

やはり格闘技の醍醐味はノックアウトですから、観客として見るという意味では制限がないほうがいいと思います。

立ち技の格闘技として、寝技などがなく、純粋に手足を使いノックアウトを目指して戦うというスタイルは誰にでも理解しやすく、見ていて興奮するものです。

ムエタイ、空手、ボクシング、テコンドー、中国系武術など立ち技の格闘技は無数にあると思いますが、はっきり言えばそのどれでもがすぐに参加しようと思えば参加できるルールですよね。

異種格闘技戦が簡単に実現可能という魅力もあるのではないでしょうか。

 

サバットとキックボクシングの特徴について解説:まとめ

サバットとキックボクシングの特徴について解説してきました。

細かい点で色々と違うところが説明できたかなと思います。

キックボクシングについては、格闘技が好きな人ならば、大体のことは理解していますよね。

ですがその発祥が日本ということについては、意識をすることはあまりないんじゃないかと思います。

サバットは知らない方のほうが多いと思いますので、少しでもこちらで理解を深めてくれたらと思います。

サバットは競技人口は確かに少ないですが、日本人が活躍していて、女性選手がチャンピオンになったことがある格闘技です。

この事実だけでも非常に魅力的な特徴ではないでしょうか。

この記事がきっかけになり、サバット、キックボクシング、どちらにおいても興味を持つ方が増えてくれればと思います。

それでは今回はサバットとキックボクシングの特徴について解説してきました。

ぜひ興味が出てきましたらこの二つの格闘技どちらかに挑戦してみてはいかがでしょうか!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!