今回は両親が離婚した子供の気持ちとはどういったものなのか、書いていきます。
私自身が子供のころ、両親の離婚を経験しています。
現実に体験した人間からの体験談をお話しできれば、なにか参考になるかと思います。
両親が離婚するのはとても苦しいものです。
子供の見えている世界というのは、とても狭いもので、親の存在が一番でした。
その親がケンカなどしているものなら、こどもは絶望し、とても悲しい気持ちになるのです。
何度もその姿を見ることによって、子供の心は深く傷つきトラウマとなり、一生涯忘れられない心の傷として残るかもしれません。
両親の離婚によって傷ついてしまった子供の気持ちは、どうやって回復していけばいいのでしょうか?
両親が離婚するきっかけは何だったのか?
さて、両親の離婚は何事もなければ起きることではないですよね。
私の両親の例は少し特殊かもしれませんが、赤裸々にお伝えしていきます。
母親が統合失調症を発症
最初は母親にいったい何が起きているのか、全く分かりませんでした。
母はピアノの先生をしており、生徒が毎日家にきてピアノの音色が聞こえる環境でした。
ある日、その日常に異変を感じたのです。
生徒が泣いて部屋から出ていくのを私は目撃し、これは普通ではないことが起きていると、直感的に感じ取ったのです。
統合失調症とは?
- 幻覚・幻聴
- 妄想
- 異常な思考や行動
- 自覚がない(自分は正常だと思い込んでいる)
これらの症状によって日常生活に支障をきたす精神疾患です
母が統合失調症を発症したことにより、生徒に対し、恐らくおかしなことを言ったり、質問したりしたのでしょう。
統合失調症の特徴として、自覚がないことが挙げられます。
つまり自分でおかしいと思わないので、おかしなことを普通に言ったり、疑ったりしてきます。
言われた側からしてみれば、何もしてないわけですから、
「なんなのこの人!おかしい!怖い!」となるわけです。
ピアノの生徒がどんどん減っていく
生徒がいなくなるという現実は、ピアノの先生を辞めなくてはならないということで、母は苦しんだはずです。
しかし、原因は母にあるにも関わらず、それを理解できる状態ではありませんでした。
まわりがいくら説得をしても、「私はおかしくない」という状態でしたので、病院に行くことは頑なに拒否。
状況は悪くなる一方で、結局ピアノの先生を続けることはできなくなったのです。
たくさんいた生徒もいなくなり、家庭が崩壊していきます。
父は病院に連れて行こうとしたようですが、本人が拒否をするので、病状は回復しないまま時は過ぎていきました。
両親の離婚が子供の気持ちに与えた影響とは?
当時両親から離婚が決まったとの報告を受けたとき、とてつもなく衝撃的だったのを覚えています。
これは私が未成年だったというのにも関係があります。
当時は高校一年生でした。
成人していればそこまで影響を受けないかも知れません。
別に死を宣告されたわけでもないのに、そう言われたかのような衝撃でしたね。
私はまだまだ精神的に成長などしていなくて、子供でした。
現在でも思い出せるくらいショックだったんですね。
この気持ちは経験者にしか分からないです。
経験者が思った、感じた内容そのままを書いていこうと思います。
精神的に追い詰められ登校拒否
これは離婚が決まる以前から家庭内の環境は悪くなっていましたので、気付いたら生きる気力はなくなっていて、何に対してもやる気は失せ、私は登校拒否になりました。
これは母が統合失調症を発症し、父との関係が悪化していくことに関係しています。
父親はキレると手を上げるタイプだったので、あまり好きではありませんでした。
何度かガラスが割れる音が家中に響いたことがあります。
つまりグラスなどを投げたのです。
またテストの点数が悪いからといって、暴力を振るわれ、母親に対しても暴力的だった部分もありました。
恐怖で子供をしつけようとするのは間違いです。
勉強をしないとまた怒られるからやろうと思うかもしれませんが、そんなことで勉強が身につくはずがありません。
話を戻すと、登校拒否から鬱のような状態になり、ついに死んでしまいたいと思うようになったのです。
当時は自分が病気になっていると考えていませんでしたが、振り返るとあれは精神的に病気であり、非常に危険な状態だったと言えます。
母の統合失調症の影響ですね。
精神疾患の人間と一緒にいると、周りの人間もおかしくなるという典型的な例です。
引きこもりになり、どうしたら死ねるだろうかなどと考える毎日を過ごします。
母の統合失調症による両親のケンカ、家庭内環境の悪化が子供の精神に悪影響を与えてるのは、私の例を見れば明らかでしょう。
自分の親という存在が信じられなくなる
子供にとって親というのは絶対です。
親がいないと子供は生きていけません。
ではその親に裏切られた子供の気持ちはどうなるのでしょうか?
この広い世界で、ひとつの離婚など大したことはないかもしれません。
もっと酷い扱いを受けた子供たちはたくさんいることでしょう。
しかし私は理解するまでに何年もかかりました。
離婚がなく普通の家庭の子供たちと比べても仕方ありませんが、そういう意味では考えなくていいことを考えてしまう状況だったのは言うまでもありません。
両親を責めても何も変わりませんが、こころの奥底に一生消えない何かがあるような気がします。
結婚願望がなくなる
両親が離婚したからといって必ずしも結婚願望がなくなるとは思えませんが、私の場合はないに等しいといえます。
- 結婚してもすぐ離婚してしまうのではないか?
- 相手を本当に愛せるのか?
- 相手から本当に愛されるのか?
- 裏切られるのではないか?
- いつまでも相手を信用することなどできるのか?
こういった猜疑心を気付いたら持つようになっていました。
両親が離婚した子供の全てが結婚に対し否定的になるとは思えませんが、私の場合はこういった結婚に対してマイナスのイメージを持つようになってしまいました。
そこには素晴らしい何かがあるかもしれないのに。
非常に人生において損をしているかもしれませんね。
両親の離婚による子供の気持ちを経験者が解説:まとめ
今回は「両親の離婚による子供の気持ちを経験者が解説します!」について書いてきました。
途中書いていて、なんか暗い内容だな、書くのやめようかな、と考えてしまい、何度も書くのをやめました。
ですが自分が経験した事実を書くのは、誰かの役に立てるかもしれないと思い、続きを書いてみたのです。
両親の離婚は私にとって非常につらい経験でした。
子供は両親の離婚なんて望んではいません。
両親の仲が悪い、いつもケンカをしている、そんな毎日を見ている子供の気持ちを考えてみて下さい。
どんなに素直で良い子だったとしても、段々変わっていくと思います。
あまり悪いことは言いたくありませんが、どうかそういった状態にある人達は子供のことを考えて、行動をしてください。
幸せな家庭で、健全な心のまま、子供たちが成長していくことを望んでいます。
それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。